朴勝俊 Park SeungJoonのブログ

反緊縮経済・環境経済・政策に関する雑文 

【参考資料】新しいBIS実効為替レート指数

BIS研究者による実質実効為替レートの解説を翻訳しました。全文はPDFファイルをダウンロードしてご覧下さい。なお、翻訳には誤りがありえます。引用のさいは原典をあたってください。

 

新しいBIS実効為替レート指数

Marc Klau and San Sau Fung 著

朴勝俊 翻訳

 

<はじめに>

 BISの実効為替レート(EER)指数が拡大・更新された。新しい指数は、一貫した方法論に基づいて52カ国をカバーしており、時間を通じて変化するウェイト付けを使用することで、世界貿易の最近の動向を反映している。新たに算出された指数は、BISのウェブサイトで公開されている。

 実効為替レート(EER)は、単一の二国間レートよりも為替レートのマクロ経済的効果をよりよく示す指標である。名目実効為替レート(NEER)は、二国間為替レートの加重平均の指数である。実質実効為替レート(REER)は、NEERを相対価格や相対費用の指標で調整したものであり、REERの変化は名目為替レートの変化と、貿易相手国に対するインフレ率の差との両方を考慮している。政策分析や市場分析においてEERは、国際競争力の指標として、金融・財務状況指数の構成要素として、外的ショックの伝達の尺度として、金融政策の中間目標として、あるいは運用目標として、様々な目的に用いられている2。したがってEERの正確な測定は、政策立案者と市場参加者の双方にとって不可欠である。


 BISは1993年以来、BIS出版物や中央銀行会合のための研究支援の目的と、より短期的な分析や市場の監視の目的で、27の経済圏のEERを用意してきた。当初のEER指数のウェイトづけの体系は、単に1990年の貿易フローに基づいていた3。しかし過去10年間の、世界の貿易分野における急速な発展によって、対象範囲の拡大と貿易のウェイト付けの見直しが必要となった。本特集では、まずBISの新EER指数の要点を説明する。

 

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